あなたの妻が、パートナーが妊娠すると必ず聞かれる質問、
「今妊娠どれぐらいなんですか???」
「予定日はいつなんですか??」
しかも本当にいろんなところで聞かれます。
病院、親族、友達、会社の上司・同僚、美容院、電車で隣になったおしゃべりが好きな人など本当に様々。
あなたはパートナーと夫として、そしてこれからパパになる身として、この質問にはパパっと回答したいところ。(これはおやじギャグではありません。)
でも本や雑誌を見てみると「〇期」「第〇週」「〇ヵ月」「〇週〇日」など様々な表現があって100%混乱します。
どんなに数学が得意な人でもです。(私は数学の成績だけはいつも良かったでしたが、妊娠期間を完全に把握するのには時間がかかりました。)
この記事では
- 「予定日っていつどうやって決まるの?」
- 「今パートナーはどんな時期なの?」
- 「周りの人にはどうやって伝えればいいの?」
そんな迷える男性の皆さんに整理してお伝えしたいと思います。
必見!予定日はこうやって決まる!!
妊娠に気付いたら、パートナーの最終月経日を確認しよう!!
まず一番最初の段階では予定日はパートナーの最終月経日から推定されます。
でもこれは実際に自分で計算する必要はありません。
妊婦検診に行けば、お医者さんが勝手に計算してくれます。
もし妊婦健診はこれからだけど、先に知りたいという人がいればカレンダーを開いてパートナーと一緒に数えてもいいと思いますよ!!
「妊娠 予定日」とググると計算してくれるツールもたくさん出てきますので、それをつかうのもいいかもしれません。
最終月経日(月経周期)を知ることの重要性は以下の記事にも記載しておりますので是非ご覧ください!!
40週間(10ヵ月)というと非常に長く感じますが、そもそも妊娠に気がつくのが前回の生理から1か月後の場合がほとんどですので、不思議なことに妊娠に気付いた時には5週目だったり、6週目だったりして残り9ヵ月に知らないうちになっています。
私たち夫婦が妊娠に気付いたのは6週目だったので、「もう10分の1以上終わってるんじゃん」という不思議な感じでした。。。
予定日は変わる??
上の説明を読むと予定日は自動的に決まるように感じますが、実は予定日は変わったりすることがあります。
それはどういうことかというと「最終月経から40週間後」というのは月経周期が4週間(28日間)の方の場合を基準にしているからです。
しかし実際には月経周期は人によって個人差があり、短い人もいれば、長い人もいるでしょう。
またその月はいつもより短かった(長かった)というその時の環境や体調によってもずれることがあるようです。ですので最終月経から決まる予定日はあくまでも暫定的なものなのです。
じゃあ、最終的にどうやってきまるの??
それはエコー写真を確認して、赤ちゃんの大きさから推定します!!
妊娠に気付く5週~6週は赤ちゃんは小さく、赤ちゃんの入っている袋である胎嚢しか確認できないことがほとんどです。
一方でそこから数週間経って赤ちゃんが順調に大きくなってくると超音波検査で赤ちゃん自体がしっかり見えてきます。
そこで測定するのが頭殿長(とうでんちょう)という頭からおしりまでの長さです。
産婦人科学会によると8週から11週頃の赤ちゃんの頭殿長は個人差がほとんどないことが知られているようで、その時の大きさで現在の週数と出産予定日を最終決定します。
その結果、予定日が最終月経日から計算した予定よりも早くなったり、遅くなったり修正することがあります!
予定日の変更って、赤ちゃんに異常があったりしないの??
これは赤ちゃんに異常があるわけではなく、お二人が赤ちゃんを授かったのが月経周期とずれていたということです。お医者さんが何か言わない限りは心配する必要はないでしょう。
一方でどの妊娠・出産に関する雑誌にもサイトにも書かれていないことですが、予定日は妊娠中期(14週以降)では変更してはいけないというルールになっています。
妊娠初期に妥当な根拠で定めた予定日を,中期以降の超音波計測値によって変更しない.
(産婦人科 診療ガイドライン ―産科編 2020)
これは週数が経つにつれて胎児の個体差が大きくなり正確な予定日の推定が困難になることと胎児の発育不全等の発見が困難になるからです。
このことからも適切な時期に産婦人科を受診する重要性がわかると思います!
ずっちたちの初診のエピソードは次の記事に具体的に書いていますので読んでいない方は是非目を通してみてください。
妊娠期間の呼び方全部解説します!!
妊娠期間の呼び方一覧表
私が知る限り妊娠期間の区切り方は3つあります。
- 〇週〇日
- 〇か月
- 妊娠初期、中期、後期
今回はこの3つをしっかり押さえて利用する場面を理解しましょう。
また合わせて知っておきたいのが出産のタイミングによる呼び方の違いです。
- 流産(~21週)
- 早産(22週~36週)
- 正産期(37週~41週)
まずは一覧表をどうぞ!
呼び方の使い分け
「〇週〇日」が基本中の基本!!!
夫として、そしてパパになる身として常に把握しておいてほしいのは今が妊娠〇週〇日なのかということです。
それはなぜかというと〇週〇日という計り方が病院で使われる妊娠期間であるからです。
妊娠期間中あなたのパートナーやおなかの赤ちゃんに危険が及ぶこともあります。
そんな時、
奥さん、今妊娠どれぐらいですか??
と問われたら、「〇週〇日で、予定日は〇月〇日です」と答えましょう。
そこで「いま、確か、〇ヵ月です」と答えてしまったら、
母子手帳で予定日を確認してもらえますか??
とたぶんより正確な情報を求めると思います。
〇週〇日はあなたのパートナーとおなかの赤ちゃんの状態を知る最も基本的でかつ重要な情報です。
絶対に忘れないでください。
「〇ヵ月」は親族、友人、上司・同僚などに尋ねられた時に利用。
パートナーが妊娠すると、周りから次の質問が結構な頻度で飛んできます。
ずっち!奥さん妊娠したんだって?おめでとう!今どれぐらいなの??
あれ、ずっちさんのところ、いつ産まれる予定なんだっけ??
これは私の解釈ですが、「妊娠どれぐらい」と「いつ産まれる」という質問は言い換えであって、基本的には同じ質問です。
相手はいつ赤ちゃんが産まれてくるのかというのが最大の関心事項です。
ですので、
今、妻は妊娠5か月で、7月生まれる予定です。
のように今何か月で、いつが出産予定月なのかを伝えると親切だと思います。
妊娠・出産について知識がある知人(出産経験がある方等)に対しては「〇週〇日」を使ってもいいと思いますが、ピンとこない人もいるかもしれません。
パートナーの体調を気遣ってくれる方には「妊娠〇期」で補足説明を!
妊娠・出産が母体にとって大きな負担であることを知っている人は、次のようなことも質問してくれます。
奥さん体調は大丈夫??
このようにパートナーの体調を気遣ってくれる人には、あなたのパートナーの状況を適切にお伝えできるといいでしょう。
そんなときは「妊娠〇期」が威力を発揮します。
「妊娠初期はつわりで辛そうでしたが、先週妊娠中期に入ってつわりの症状はだいぶ落ち着いてきました。」
「先月から妊娠後期に入って、腰痛などで夜眠れないのが大変なんです。」
妊娠に伴って生じる症状は妊娠期間と密接にかかわっています。
妊娠初期には妊娠初期の症状、中期には中期のもの、後期には後期のものがあります。
是非男性の皆さんはパートナーを支える存在として、各時期に起きる症状を把握して直接サポートするとともに、周囲の人にも適切伝えることで、仕事の予定や友人の誘いを調整したりすることができます。
私もできるだけ周りに発信することで、仕事を休ませてもらったり、友人との約束をリスケしてもらったりして、妻のサポートを優先できる環境づくりを常に意識しました。
覚えておきたい3つのタイミング
妊娠期間の呼び方について理解したところで、覚えておきたいタイミングをいくつかお知らせします。出産に関係することですので是非おさえておきましょう。
14週0日
妊娠中期に入ります。
このころは胎盤がほぼ完成し、流産の可能性もかなり低くなる時期です。
最初の高い流産の可能性を越えたとひと安心できる夫婦も多いはずです。
妊娠初期の流産は赤ちゃん側に問題があることがほとんどのため、両親が流産しないためにできることは残念ながらありません。
私たち夫婦は14週まではただただ問題がないことを祈っていました。
※妊娠16週0日からを妊娠中期とする雑誌やネット記事もありますが、お医者さんの定義では14週0日となっているようです。
22週0日
日本の医療制度の中では、22週以前の胎児は産まれてきても治療を受けることができません。妊娠の中断ということになり、「流産」として取り扱われます。
(中絶ができるのも21週6日までです。)
一方22週0日からは「早産」として、取り扱われ、仮に予定日よりも早く生まれてきてしまっても赤ちゃんは治療を受けることができます。その場合はNICUと呼ばれる赤ちゃんの集中治療室で治療を受けることになります。
なお、日本における人口統計によると妊娠満22週以後の出産で赤ちゃんが亡くなる件数は1000人に3~4人です。(2019年 3.4人 2018年 3.3人 厚生労働省人口動態統計)
これは世界的に見ても非常に低いようで、日本の新生児医療の救命率は世界有数の高さです。
1500g未満で生まれた極低出生体重児の救命率は全国的に見ても95%を越えつつあります。
NICU命の授業 ~小さな命を見守る最前線の現場から~ 神奈川県立こども医療センター新生児科医 豊島勝昭
一方で妊娠中期のことを「安定期」と呼ぶことがありますが、そんなことはありません。
すべての人に一定程度の流産・早産のリスクがあることは決して忘れないでください。一方で気にしすぎるのではなく、万が一に備えて、どこに適切な医療(NICU等)にアクセスできるか、を確認することが重要です。
37週0日
ここから「正産期」に入ります。
「正産期」というのはいつ赤ちゃんが産まれてもOKという期間です。
予定日は先ほどお伝えした通り、40週0日ですが、それから3週間前に産まれても正常なお産であるといえます。
できるだけ長くおなかの中で赤ちゃんを大きくした方がいいんじゃない??
こんなことをいう人がいますが、そんなことは全くありません。
仮に予定日よりも早い出産を計画をしている場合は、そのような周りの言葉がパートナーのストレスにならないように、一番身近な夫のあなたがサポートしてあげてください。
実際ずっちもこのような経験がありました。
うち、計画無痛分娩を予定しているから、入院・出産は妊娠38週か39週頃になる予定で、お医者さんと話してるんだよね。
え。。。予定日前に産まないほうがいいんじゃないの??
大丈夫。
37週以降は正産期と言って、赤ちゃんがいつ産まれてもいい期間なんだよ。
それにもちろん入院日・出産日はおなかの赤ちゃんの状態、母体の状態を確認してお医者さんと決めるから、問題なし。
へー、そうなんだ。楽しみね。
首を長くして待ってるね。(キリンだけに)
男性の皆さんは特に自分側の親族の知識のアップデートをする大きな役割があります。
是非適切な知識をつけて、身の回りの人に伝えてあげてください。
それがあなたのパートナーの妊娠期間中のストレス軽減に大きくつながります。
まとめ
いかがでしたでしょうか??
赤ちゃんが産まれてくる予定日が決まると、いよいよカウントダウンの始まりです。
妊娠期間を適切に把握することで、あなたの大切なパートナーとおなかの中の赤ちゃんの状況がわかるようになってきます。
長いようで短い40週間をどのように活用するか、その間に夫であり、お父さんになる皆さんに何ができるのか、是非引き続き考えていきましょう。